8/27 沼の民俗音楽、制作はじまる
8月28日午前10時 CreativePowerGarage101にて、沼の民俗音楽制作が行われた。
今日は、沼タイズ・グループ展登録アーティストのNomakkoさん(アーティスト名:小林三悠)さんが沼で見聞きしたことを制作される日だ。
(写真上:Nomakkoさんのお仲間、写真家のHansさんが小川町より同行された)
Nomakko(沼っ子)さんは、滑川の民俗芸能やため池農法について調べるうちに、自身の先祖がかつて沼キチガイと呼ばれる程に沼の水管理に力を注ぐ福田滑川の住人であることを知る。この事実をきっかけに、沼を巡り発祥した滑川の沼の唄、詩人、芸能を調べはじめる。数ヶ月前には、沼について唄われた詩を現存する秩父音頭にあてはめ、新しい民謡をつくられた。彼女は、2021年冬からフィールドワークを始め、夏には谷津田のコメ作りに参加し始めた。それ以来、滑川町福田の新沼を拠点に朝昼晩、雪、曇り、雨などの天候時を含め、様々な姿の沼の様子を観察してきたアーティストの一人だ。
(写真上:滑川町福田にある新沼)
そこで感じとれた沼の変化、
沼の辺りに住む人らと交わした会話や幼少期の思い出話し、水管理のよもや話し、
沼と雨乞いの言い伝えをはじめとする歴史や物語、
沼に集まる様々な動物の声や植物の音、これらを沼の民俗音楽として作曲できないかと考えはじめた。それからは、沼の周囲にある森林環境や沼の形成に関心を持つようになり滑川の沼に関わらず、埼玉県比企郡の里山保存会や棚田の景観に熱心な方々の勉強会などに参加し見聞を深めてきた。
現在は、沼と火山、沼と動植物の生態系にインスピレーションを受け、滑川福田の新沼を拠点としながらも、お隣り小川町や東松山市、福島県の沼などを巡り沼と人、沼と自然環境の連鎖に関心を寄せている。Nomakkoさんは、これまでにフィールドレコーディング、写真撮影をしながら観察してえた人と沼の営みを作曲中。沼タイズ・グループ展期間中には、即興箏曲”沼で見聞きしたこと”を発表予定。10月下旬に収穫を控える谷津田米の収穫祭では、コメつくりの仲間との音楽セッション、お世話になっているカフェや食堂、人へ向けた巡行演奏会も模索中だそう。
(写真上:新沼のほとりで動植物の音を聞きながら作曲するNomakkoさん)
8月からは、
予祝の儀を制作中の造形作家の遠田好栄さんとのコラボレーションも進んでいる。こちらの動きも見逃せない。将来的には、つくった沼の民族音楽を舞手に踊ってもらったり、共に汗を流してコメ作りに精を出した仲間と奏でられるここにしかない沼ミュージックをつくりたいと楽しそうに語られた。
(動画撮影、編集:CreativePowerGarage101管理人梅四郎)
◉Nomakkoさんのフィールドリサーチの様子◉
7月の作曲風景@Creativepowergarage101
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